2018年4月号

日本キリスト教団成宗教会

牧師・校長  並木せつ子

このお便りは、なりむね教会からのメッセージです。キリスト教会は神様の愛について学び、伝えます。子供さんも大人の方も、読んでいただければ幸いです。

並木せつ子先生のお話

(イースター礼拝)

聖書:ルカ福音書24章1-12節

「イエス様はお墓にはおられなかった」

並木せつ子

 今日はイースター。イエス様が復活されたことをお祝いする日です。今では、世界中の多くの国の人々が日曜日をお休みの日にしていますが、もともとはそうではなかったのです。ユダヤの人々は土曜日がお休みの日でした。そしてイエス様が十字架について死んでしまわれたのは金曜日だったのです。土曜日のお休みの前に急いでお墓に葬られました。女の弟子たちは土曜日が終わると、まだ夜が明けるか明けないうちにお墓に行きました。遺体に香料を塗るためでした。彼女たちはイエス様のためにできるだけのことをしようと一生懸命でした。それほどにイエス様を慕っていたのに無残に苦しまれてなくなられたことを、彼女たちはどんなに悲しんだことでしょう。

イエス様は神の国は近づいた、と言って人々に福音を宣べ伝えられた方です。それまでは人々は思っていました。神の国というところは高い高い山に登るように、一生懸命努力して、立派な人になった人だけが入れるところだと思っていました。ところがイエス様によって、神の国は近いところになりました。貧しい人も、豊かになれる。悲しんでいる人も慰められる。病気の人も治していただける。悪霊に取り付かれて苦しんでいた人も、本当に自由な心を与えられる。イエス様はみんなに良いことをしてくださったのです。それで人々はこの方こそ、本当の救い主ではないかと思ったのです。

ところが、イエス様のことをよく思わない人々がいました。その人たちは神の国が近づいてほしくなかったからです。オリンピックでは一番の人だけが金メダルをもらえるように、神の国には一番の人、あるいは立派な人だけが入れるのだ、と信じていました。そして自分たちこそ入る資格があると思っていたので、だれでもみんな入れるなんていうのはいやでした。だからイエス様を憎み、こんな教えをやめさせようとしました。大勢の人々がイエス様についていくのがねたましくて、とうとう策略を使ってイエス様を十字架につけて殺したのです。その時、弟子たちはどうしたでしょうか。あんなに慕っていたイエス様なのに、いざとなったらみんなイエス様を助けようとはしませんでした。皆逃げてしまったのです。イエス様は悪霊だって追い出した力ある方なのに、どうして敵に捕まってしまったのだろうと驚きもし、悲しみもしました。女の弟子たちも見ていましたが、どうすることもできませんでした。

でも、イエス様はこの人たちのせいで殺されたのではありません。イエス様はこの人たちだけでなく、すべての人の罪を背負って死んだのです。十字架の死は、神様のご計画による出来事だったのです。そのことは、すぐには誰にも分かりませんでしたが、空っぽのお墓を見たとき、そこに現れた天使が教えてくれました。また、弟子たちにもイエス様ご自身が現れて教えてくださいました。

7節に「人の子は必ず、罪人の手に渡され、十字架につけられ、三日目に復活することになっている、と言われたではないか」と言われていますね。人の子、というのは、イエス・キリストのことです。キリストは人間の罪の身代わりになって十字架にかかりました。それは、すべての人の罪が赦されるためだったのです。イエス様をこんなにひどい目にあわせた人間の罪が赦された?どうしてそれが分かりますか。それはイエス様を神様がよみがえらせてくださったから、分かるのです。イエス様は生きておられる。それは、信じる者に罪の赦しが与えられるということです。

イエス様は生きておられ、今も昔と同じように私たちの罪を赦し、新しい命に生きることができるようにしてくださるのです。真の神の子、イエス・キリストの御復活をお祝いしましょう。イースターおめでとうございます!

4月の御言葉

「空の鳥をよく見なさい。種も蒔かず、刈り入れもせず、倉に納めもしない。だが、あなたがたの天の父は鳥を養ってくださる。あなたがたは、鳥よりも価値あるものではないか。」

マタイ6章26節

4月の教会学校礼拝

(毎週日曜日、朝9時15分~9時45分)

  • 神様に感謝して祈り、歌います。イエスさまのお話、聖書について学びます。
  • お話の聖書箇所と担当の先生は次のとおりです。

4月1日(日)  ルカ24:1-12       お話の担当…  並木せつ子

8日(日) マタイ6:25-34              並木せつ子

15日(日) 使徒言行録17:22-27          並木邦夫

22日(日) ヨハネ14:6-10             興津晴枝

29 日(日)  ヨハネ5:36-40            山口智代子


成宗教会学校からお知らせ

  • イエス様のご復活をお祝いし、皆さん新しい学年がスタートしました。保育園、幼稚園の子たちも一つ上のクラスになり、元気に通い始めていますか。イエス様のお話を聞き、神様のことがますます分かるようになってください。教会の先生たちも祈っています。
  • 教会学校は、幼児(初めは保護者とご一緒に)から高校生、大人の方でも参加できます。親子でもご参加ください。また、中学生以上の方には、10時半~11時半のからの礼拝もお勧めしています。